この気持ちのほんのいくばくかを

相も変わらず就活準備、自己分析という言葉が私の周りを巡り巡っていながらだらだらと大学生活の余生を過ごしております。そんな私でもこれはそろそろやらないと…と腹を括りぽつぽつと分析を始めました。その中で、私の興味や感情に通ずるいわゆる核みたいなものになんとなく気が付いたので、今日は書こうと思います。しょうもないかもしれないし、少し稚拙な考えかもしれないけれど、もしよければ私の独り言にちょっとだけ付き合ってください。

 

昔から私は「しょうがない」という単語が苦手です。

女性としてこの世に生まれると、納得できない不条理は歩いてたらそこら中に転がってる石ころくらい大きいのから小さいのまで様々存在していると思います。


何も知らない幼い頃の私のはじめてのお手伝いは、お箸を家族の人数分台所から取ってテーブルに綺麗に置くことでした。その時は早く大人になりたい時期だから、お母さんと同じように仕事を与えてもらえることが嬉しかった。しばらくの間手伝ってみて、純粋な私はなぜ父はずっと座って醤油さえも歩いて取りに行かないんだろう?と疑問に思いました。ずっと座って指示を出すだけだから、それならお父さんも手伝った方が早いのに。そう思った私は全く同じことを父に尋ねると「『男子厨房に入るべからず』という言葉があって、台所に立つ仕事は女の人の役割なんだよ。」と教えられました。
あの時から生まれた違和感を、不平等感を、いまだに私は拭えていません。

その時から、産まれながらにしてどうすることもできないような不平等が嫌いでたまりませんでした。稼いできている男が偉い、お父さんは疲れているから手伝わなくても、しょうがないのだ。だから女である私とお母さんが動かなければいけない。それが家であると。

それからしばらくして、5つ離れた弟が生まれました。弟が生まれて手伝いできることが増えて嬉しいこともあったけど、ある程度物心がついた後に自分より愛情が注がれる対象が目の前にできるのを目の当たりにする経験・下の子が善意でした失敗も、甘んじて受け入れないと両親から諭されます。「あなたはお姉ちゃんなんだから、しょうがないでしょう」「年上なんだから、大人げない」失敗をとがめるのは悪であり、我慢することが良いとされるように。

長子である方、下の子がいる方ならなんとなく経験したことあるかもしれません。普通であればそれを受け入れ上手く受け流して成長していくのだろうけど、私は不器用なのかそういうところが意地っ張りなのか、「~だからしょうがない」に真っ向から戦っていました。それで中学生の時父親や母親と言い合いになることもしばしば。

私のそんな姿を見て、しょうがないを受け入れそつなくこなす弟に両親はやさしくて、それも輪をかけて苛立ちになっていました。男の子だから、部活頑張っているから。私と違って容量がいいから。私のすることにはあまり口を出してこない両親が、弟のことになるとべらぼうに優しくて居場所が見つけられない時期もありました。

女として長女として生まれたことはそんなにも我慢しなければいけないことが多いのか?子供みたいだなと少し恥ずかしくなりますが、今でも少し、そう思います。

 

ここで言っておきたいのは別にこの時から今でも、両親のことを毒親だと思ったことは一切ないという点。父親の親類が厳しい家系ということもあり比較的厳しい家かもしれませんが、私のやりたいことを第一に尊重してサポートしてくれますし、真面目で誠実である父親といつも明るくいてくれる母親には感謝と尊敬の念しかありません。

 こんなに家庭環境に恵まれているのに、そこまで求めることはわがままであると言われるかもしれない。確かに今では私に対する両親の接し方は私のためを思ってだったのだろうなとも、今では少しだけわかります。でも、私の中にはちっちゃいわだかまりがいっぱい溜まっていました。大人になってやっとわかるようになったこの気持ちを、大切にしたい。あの時も、この時も、ずっとどうしても虚しく、悔しかったんです。

 

 

不平等だと、思っていました。何事も。

女性だから家事を文句ひとつ言わずやらなきゃいけないことも、女性は男の人に愛されるような服装や愛嬌をふりまかなきゃいけないみたいな風潮も、先に生まれたら自分の気持ちを我慢しなきゃいけないことも、我慢しないことは悪だとされることも。

だから私は、平等に扱って欲しかったし、両親に認めてほしかった。

大好きだった絵も、きれいに書けるように練習した字も、そこそこ平凡な勉強も、区で入賞した部活動も。

 

 

じゃあこれからどうしようと思った時に、周りの人や同じような状況の人に同じような経験をしてほしくないし、同じような感情に陥る人がいるなら救いたい。少しでも前を向けるように支えたい。私は「しょうがない」で片付ける大人には、なりたくない。

いつまでも不平等に戦い続ける大人でありたいし、どんな人にも思いやりを持って常識や"べき"論を疑い続け、フラットに、軽やかで健やかな大人でありたいなあ、と思います。

そんな仕事あるのかなあと思いながら、就職サイトをスクロールする日々です。まあ、行動するのみですね。頑張ります。お付き合いいただきありがとうございました。