おろかしい美学

今年に入ってから、#Metoo や医学部入試問題で女性に対しての待遇のひどさや差別が問題になっていて、私も大学に入ってから"若い女の子"として大人に烙印を押されることも少しだけあったためフェミニズムLGBTに少し興味があった。明らかに問題としては存在はしているし私も女性である分当事者なんだけれども、なんとなく遠いものに感じているところがあったと思う。だけど、まさか、自分がこんなに違和感を感じる出来事が平成最後の冬に起きるなんて思ってなかった。

授業で、教授に言われた言葉が未だにチクチク刺さっている。

 

「まあ、あなたは僕の好みだけどかわいいし、やっていけるんじゃないかな」

 

確かに前々からそういうことを少し言っているところがある先生だったから、その度違和感を感じていた。若い先生だし大学を何の気なしに通っていたら出会えていなかった刺激される経験ばかりになったことは感謝しているしそれなりに尊敬もしている。だからこそそういった新しい感性を持っていることを期待して1年生の時から授業を受けていたはずだった。

なんとなく一緒にいてみて、先生は私たちに対して「社会に出てたくさん稼ぐ新しいトップランナー」的な存在になってほしかったんだな~と思うし、そのためには今までの古い企業や社会の慣習に何となく従うべきだっていうこれまでとあまり変わらない価値観だったことがとても失礼な言い方になってしまうけれど少し悲しかったというか、がっかりした。

 

かわいいと言われたんだからいいじゃないかとか、そういう問題じゃない。私は将来の進路や私自身の今後の課題について聞きたかったのに、なんでそこに自分の好みで容姿について話す必要があるの?仕事に関係してるの?私別に芸能人じゃないし…。

やっぱり女の子は容姿で仕事の実績も何もかも評価されてしまうんだろうか?

そもそもたくさん稼ぐことが全てなんだろうか?

今現状は実績だけで評価されることも容姿だけで扱われることも女性に風当たりが強い社会であることもすべて本当なのかもしれないけれど、それに黙って従うことがいいことなのかな?

 

明らかに"かわいいから大丈夫"という言葉は"男性や目上の人がそこで評価してくれるから大丈夫"ということなんだろう。私の性格や能力は見てもらえないの…?

 

こういう時にいつも大好きなドラマの「問題のあるレストラン」に出てくる高畑充希さん演じる川奈さんのセリフを思い出す。

 

誰だって線引いてるんです。そんなことでいちいち傷ついてたら、会社勤めできません。日本中の女子社員みんな、ま、こんなものかって我慢しながら働いてるんです。そこの線引きできない人は、負けなんです。

 

「その服男受け悪いよ」とか言われても、「ああ、すいません気をつけまーす」って返せる教習所も卒業したんで。「痩せろ」とか「ヤらせろ」とか言われても、笑ってごまかせる教習所も出ました。免許証、お財布にパンッパン入ってます。痴漢されたら、スカートはいてる方が悪いんです。好きじゃない男の人に食事に誘われて断るのは、偉そうな勘違い女なので駄目です。セクハラされたら先方は温もりがほしかっただけなので許しましょう。悪気はないので、こっちはスルーして受け入れるのが正解です。

どうしてしずかちゃんはいつも駄目な男と偉そうな金持ちの男と暴力ふるう男とばかり仲良くしてるか分りますか?どうしていつもお風呂場覗かれてもすぐに機嫌直すか分りますか?どうして女友達がいないか分りますか?彼女も免許証いっぱい持ってるんだと思います。

いつだって女性は世の中の男性有利で作られた不条理を「まあしょうがないか」で見て見ぬ振りをすることが得策なのだというような考え方が、どうしても今の社会の真実であることが当時から悔しくて寂しくてしょうがなかった。最近は少しずつ変わってきてはいるけれど、年を重ねるごとにより実感して、悲しくなる。

 

もし女性として社会に出ることに関して「大企業に就職して、そこで容姿やセクハラパワハラをうまいことかわしつつ成績バリバリ残していいパートナー捕まえて、年収何千万ぐらい稼いでいい家に住む」ことが賢いのだ、価値があるのだと仮定されているのなら、私はその構造に抗って新しい流れを作ることに価値を置きたいしそこで年収数千万とか稼げなくとものびのび困らないぐらいの収入で賃貸のワンルーム暮らしの方がよっぽど幸せだなと思う。

  

上に書いたような価値観や、「女性は男性に評価され選ばれる立場である」みたいな偏ってるのに無意識的に刷り込まれている呪いのような固定概念を、私は疑って少しずつ自分の中の呪いを解いていきたいです。そしたらもっと楽しいしサイコーにイケイケでハッピーな女の子があふれると思うんですよね…(語彙力の急激な欠落)

 

自分の中である程度落ち着いたら削除しようと思っていますが、あまりに自分の中で消化不良だったので思うままに書きなぐってしまった…読んで下さってありがとうございました…!